こんにちは。今日は「突然の歯茎の腫れ」に関する実際の患者さんとのやり取りを元に、分かりやすく症状の背景と対処法を解説していきます。
歯科医院にいらしたAさん(仮名)は、ある朝、鏡を見ると右下の歯茎がぷっくりと腫れているのに気づきました。特にぶつけた覚えもなく、前日までは何ともなかったそうです。
■患者さんとの会話から
患者:「先生、今朝起きたら歯茎が急に腫れてしまって……」
歯科医:「痛みはありますか?」
患者:「噛むと少し痛いのと、じっとしてても少しじんじんする感じです」
歯科医:「少し膿が出ているようですね。体温はどうですか?」
患者:「なんとなく熱っぽい気がします」

このような症状、実は多くの方が経験する可能性があります。特に、「何もしなくても痛む」「噛むと違和感がある」「膿が出る」「発熱」といった症状が同時に現れる場合、歯周病や歯根の感染による“急性炎症”が疑われます。
■考えられる原因
- 歯周病(歯周炎)の悪化
- 歯と歯茎の間にある歯周ポケットに細菌が侵入し、炎症を起こすことで腫れや膿が発生します。
- 歯の根の先の感染(根尖性歯周炎)
- 虫歯の放置や、過去に治療した歯の内部が再感染した場合、歯の根の先端に膿がたまることがあります。
- 噛み合わせの負担やストレス
- 無意識の歯ぎしり・くいしばりが原因で歯茎に炎症が起こることも。


■治療の流れ
- 検査と診断
- レントゲン撮影や歯周ポケット検査などを行い、原因を特定します。
- 膿の排出と消毒
- 炎症を抑えるために腫れた部分を処置し、膿を出します。
- 必要に応じて抗生物質の投与
- 細菌感染に対して抗生物質を処方することがあります。
- 根本治療(歯周治療・根管治療)
- 炎症の原因となっている箇所の治療を継続的に行います。

■患者さんへのアドバイス
急な歯茎の腫れは、放っておくと症状が悪化し、最終的には歯を失う原因にもなりかねません。特に、膿が出たり熱が出る場合は、身体全体の健康にも影響する恐れがあります。
ですので、「ちょっと変だな」と思ったら、早めに歯科を受診することを強くおすすめします。
また、日常的な歯磨きだけでなく、定期的な歯科検診を受けることで、こうしたトラブルを未然に防ぐことが可能です。
■まとめ
今回のAさんも、早期の受診により適切な処置を受け、数日後には腫れもおさまり、痛みも改善しました。口の中のトラブルは、自覚症状が出るまで進行していることが多いため、違和感を感じたら迷わず専門医に相談しましょう。
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健康な歯で、毎日を快適に過ごしましょう。