鏡を見たとき、笑顔の写真を撮ったとき、ふと気になる「すきっ歯」。前歯の間に隙間があることで、見た目にコンプレックスを抱えている方も少なくありません。今回は、すきっ歯を埋めるための方法について、原因から治療法、費用感まで詳しく解説します。
すきっ歯とは?
すきっ歯とは、歯と歯の間に不自然な隙間がある状態を指します。特に目立ちやすいのが、上の前歯2本の間に隙間があるケースで、「正中離開(せいちゅうりかい)」と呼ばれます。すきっ歯は見た目の問題だけでなく、発音のしにくさや食べ物が詰まりやすいといった機能的な問題を引き起こすこともあります。

すきっ歯になる原因
すきっ歯の原因はさまざまですが、主に以下のようなものが挙げられます:
- 歯のサイズが小さい
歯が通常よりも小さいと、歯列に隙間ができやすくなります。 - 舌癖(ぜつへき)
舌で前歯を押す癖があると、長期間にわたって歯が前方に押し出され、隙間ができることがあります。 - 上唇小帯の異常
上唇と歯ぐきをつなぐ「上唇小帯」が通常よりも大きく、前歯の間に入り込んでいると、すきっ歯の原因になります。 - 永久歯の先天欠如
生まれつき歯の本数が足りないと、歯と歯の間に余白が生まれてしまいます。
すきっ歯を放置するとどうなる?
すきっ歯をそのままにしておくと、見た目の問題だけでなく、次のようなリスクがあります。
- 発音障害:特に「さ行」や「た行」が発音しにくくなることがあります。
- 虫歯・歯周病のリスク増加:隙間に食べ物が詰まりやすくなり、清掃が不十分になりがちです。
- かみ合わせのズレ:歯列が不安定になることで、他の歯や顎に負担がかかることがあります。

すきっ歯を埋める主な治療法
すきっ歯の治療は、原因や隙間の大きさ、年齢、費用などにより最適な方法が異なります。ここでは代表的な方法を紹介します。
1. ダイレクトボンディング(コンポジットレジン)
歯に直接レジン(歯科用プラスチック)を盛りつけ、隙間を埋める方法です。
- メリット:即日治療可能、費用が比較的安い(1万円〜3万円程度)
- デメリット:経年劣化しやすい、変色する可能性がある
2. ラミネートベニア
歯の表面をわずかに削って、セラミック製の薄い板を貼り付ける方法。
- メリット:美しい仕上がり、変色しにくい
- デメリット:歯を削る必要がある、費用が高め(1本7〜15万円程度)
3. 矯正治療(マウスピース矯正/ワイヤー矯正)
歯列全体を整えながら、すきっ歯も改善する方法。
- メリット:根本的な改善が可能、かみ合わせも整う
- デメリット:治療期間が長い(数ヶ月〜1年以上)、費用が高い(50〜100万円程度)

4. インプラント・ブリッジ(歯が欠損している場合)
先天的に歯が足りない場合などに、人工歯でスペースを埋める治療。
どの治療法を選べばいいの?
以下のように考えると選びやすいです:
- 見た目の改善だけが目的 → ダイレクトボンディングやラミネートベニア
- 機能面・根本治療もしたい → 矯正治療
- 歯の欠損がある → インプラントやブリッジ
まずは歯科医院でカウンセリングを受け、自分に合った治療法を提案してもらいましょう。

保険適用されるの?
基本的に、見た目だけの改善を目的とした治療は保険適用外になります。ダイレクトボンディングの一部や、機能的問題がある場合に限って保険が効くケースもありますが、ほとんどは自費診療になります。事前に費用や支払い方法を確認しておきましょう。
まとめ
すきっ歯は、見た目だけでなく機能面でも悩みの種になり得る問題です。現在ではさまざまな治療法があり、短期間で自然に隙間を埋めることも可能です。大切なのは、自分の状態にあった治療を選ぶこと。まずは信頼できる歯科医師に相談し、納得のいく方法を見つけてください。
あなたの笑顔がもっと自信に満ちたものになりますように。
すきっ歯治療はその第一歩かもしれません。